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2025年11月6日

デジタルマーケティング市場、2025年は前年比18%成長で過去最高を更新 - AI投資が牽引

デジタルマーケティングの成長を表すグラフとチャート、AI技術のアイコン

調査会社eMarketerが11月5日に発表した最新レポートによると、2025年のグローバルデジタルマーケティング市場は前年比18%成長し、総額6,800億ドルに達する見込みだ。この成長を牽引しているのは、生成AIを活用したマーケティングオートメーションとパーソナライゼーション技術への大規模投資である。

レポートによると、企業のマーケティング予算のうち、AI関連技術への投資が占める割合は平均32%に達し、前年の19%から大幅に増加している。特に、コンテンツ生成、顧客セグメンテーション、予測分析の3分野でAI活用が進んでおり、これらの技術により、マーケティングROIが平均45%改善しているという。

デジタル広告市場では、検索広告が依然として最大のシェア(38%)を占めているものの、ソーシャルメディア広告(28%)とプログラマティック広告(24%)が急速に成長している。特に注目すべきは、TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsなどの短尺動画広告が、前年比65%という驚異的な成長を記録していることだ。

また、プライバシー規制の強化により、ファーストパーティデータの活用とコンテキストターゲティングが主流になりつつある。クッキーレス時代に対応するため、企業は顧客データプラットフォーム(CDP)への投資を加速させており、CDP市場は2025年に前年比42%成長すると予測されている。

eMarketerのアナリストは、「AI技術の民主化により、中小企業でも大手企業と同等のマーケティング効果を実現できる環境が整いつつある。今後は、AIをいかに戦略的に活用するかが、企業の競争力を左右する重要な要素になる」と分析している。

メディア eMarketer
著者 Andrew Lipsman
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